ようこそ、 フィールドミュージアム明日香へ
「大化の改新」「聖徳太子」…日本の歴史を学ぶとき、誰もがきくことになる出来事や人物。明日香村は、日本の礎が築かれた、はじまりの舞台です。
日本列島に「国」が生まれたのは、7世紀頃。明日香地域に力を持った人々が集まり、天皇のもとで列島を統一しようとしていました。日本史上初の女帝・のもと、彼女の甥・は隋帝国に使者を派遣、統治の仕組みの基礎をつくります。
また、彼女の叔父であり、強大な政治力と財政力をもっていたは、朝鮮半島から多くの人材と文化・技術を受け入れ、壮大な都づくりを主導。かれらは東アジアの緊迫した政治情勢を背景に、諸外国とも渡り合えるような国づくりをすすめました。
のちに、古代最大のクーデター「」により蘇我氏は倒され、さまざまな政治改革が行われます。
「」です。その主役であったとらは、政治・経済・文化を国際基準に整え、やがて、日本という法律に基づく「国」が生み出されていくのです。
日本誕生の地となった明日香村ですが、首都機能がより広大な土地を必要として藤原・奈良・京都へと都が遷っていった後は、のどかな農村に戻ります。それから1300年もの間、人々はこの小さな谷と丘に挟まれた盆地で田畑を耕し、集落を営み続けてきました。
田植え時期に水鏡が一面に広がる光景や、稲刈り前の田んぼと彼岸花の共演は、人々の心に安らぎを与えます。また、かつてが行った雨乞いを起源とする「なもで踊り」や、五穀豊穣・子孫繁栄を祈願する、飛鳥坐神社の「おんだ祭り」、結界として飛鳥川に掛けられる「男綱・女綱」など、連綿と続く信仰や行事も、脈々と守られてきた風景とともに今もなお息づいています。
こうした明日香村の価値ある資源は、たまたま現在まで残ったわけではありません。実際、戦後の高度成長期以降、宅地開発の波が明日香村にも迫っていました。このとき、危機感を感じた漢方医・が保存の重要性を訴え、その声はを通じて当時の首相・に届けられます。
これを契機に、明日香村全域で都市開発を抑制し、かつ、住民生活を保障する「明日香法」が1980年に制定されました。保存だけでなく創造の重要性を訴えた小説家・をはじめ、他にも多くの政財界・文化人が、村民とともに明日香法制定のために尽力したのです。
明日香村を訪れた人々が心の安らぎを感じることができるのは、御井氏が訴えた「自然と風物、世界に誇るべき貴重な史跡」を守る仕組みがあるからでもあります。
明日香村は日本史上重要な遺跡群と、日本の伝統的な農村の自然・文化を同時に体感できる、貴重なフィールドミュージアムです。地域の食材をつかった食事、古民家を活かした宿泊体験、土地の文化に根差したアクティビティなど、史跡探訪とあわせて楽しんでいただくことで、より深い感動や学びを得ていただくことができます。当サイトでは明日香村のさまざまな魅力を紹介しています。「あすかをどう楽しむ?」でカテゴリから、「明日香の地図帖」でエリアから、あなたの好きな「あすか時間」を探してみてください。
明日香村の歴史年表
縄文時代 中期〜
古墳時代
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飛鳥川上流を中心に集落が営まれる
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飛鳥盆地一体で開発がはじまる
飛鳥時代
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552年
百済より仏教が伝わる(538年説もあり)
仏教を受け入れるか否かで、争いがおこる
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587年
仏教反対派の豪族・物部氏を、賛成派の蘇我馬子が滅ぼす
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588年
飛鳥寺の造営がはじまる
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592年
推古天皇が豊浦宮で即位
聖徳太子、活躍
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593年
聖徳太子が摂政になる、蘇我馬子と協力して天皇を補佐
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596年
飛鳥寺完成
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600年
遣隋使派遣はじまる
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603年
冠位十二階の制定
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604年
十七条憲法の制定
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609年
飛鳥大仏完成
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624年
馬子死去、桃原墓に葬られる(石舞台古墳だとする説が有力)
大化の改新、はじまる
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645年
乙巳の変、蘇我氏滅亡
大化の改新はじまる
初めて元号が使用される(大化)
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655年
斉明天皇即位、中大兄皇子が政務を執る
斉明天皇の時代、猿石など石造物の多くがつくられる
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660年
日本で最初の時計台設置
唐・新羅が百済を滅ぼす
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661年
斉明天皇、百済救援のため現在の福岡県へ赴き、その地で死去
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663年
日本・百済軍、唐・新羅軍に大敗(白村江の戦い)
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668年
中大兄皇子、天智天皇として即位
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670年
天智天皇、全国の戸籍をつくる
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672年
天智天皇亡きあと、次の皇位争いで戦がおこる(壬申の乱)
日本国誕生へ
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673年
戦に勝利した天智天皇の弟が、天武天皇として即位
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681年
天武天皇、律令や国史の編纂を命じる
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683年
日本最古の貨幣・富本銭の鋳造はじまる
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690年
天武天皇の妻、持統天皇として即位
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694年
藤原に都をうつす
奈良・平安
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710年
平城京に遷都
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1007年
藤原道長、金峯山寺詣の際に飛鳥に立ち寄る
鎌倉〜戦国
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1235年
天武・持統天皇陵、盗掘される
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1332年
越智氏が高取城を築城
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1585年
豊臣秀吉の弟・秀長が大和国をおさめる
江戸
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1603年
江戸時代、高取藩設置
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1702年
猿石、田んぼから発見される
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1772年
本居宣長、飛鳥を訪れる
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1864年
橘寺、本堂再建
明治・大正
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1889年
奈良県内に市町村の設置(明日香村の前身となる阪合村・高市村・飛鳥村含む)
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1914年
牽牛子塚古墳から金具などが出土
昭和
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1929年
近鉄飛鳥駅の前身・橘駅が開設
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1933年
石舞台古墳の調査
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1956年
阪合村・高市村・飛鳥村が合併、明日香村誕生
飛鳥寺の発掘調査
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1959年
飛鳥宮跡の発掘調査
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1966年
古都保存法制定
明日香村、古都に指定される
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1967年
歴史的風土保存区域に指定される
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1968年
飛鳥宮跡・石舞台古墳、歴史的風土特別保存地区に指定される
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1970年
御井敬三、村保存の嘆願を松下幸之助に託す
佐藤栄作首相、明日香村を視察
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1972年
高松塚古墳壁画の発見、日本中が考古学ブームに
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1980年
明日香法制定
- 国内で唯一、村全域が保存区域に指定される
- 保存とともに、住民の生活安定を図る措置が講じられる
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1981年
飛鳥水落遺跡にて、水時計跡の発見
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1983年
キトラ古墳壁画発見
平成
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1998年
日本最古の貨幣・富本銭発見
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2000年
亀形石造物発見
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2006年
高松塚古墳の石室解体、壁画の修復はじまる
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2011年
「奥飛鳥の文化的景観」、重要文化的景観に指定
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2020年
高松塚古墳壁画の修復完了
令和
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2022年
牽牛子塚古墳の復元工事完了
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2025年
UN Tourism(国連世界観光機関)、明日香村を「Best Tourism Villages」に認定
私たちは、1400年前の貴重な遺跡群を保全することと、
豊かな農村文化や景観を受け継ぐことで、
明日香村を「心のふるさと」として守ってきました。
2025年、UN Tourism(国連世界観光機関)は、
これまでの幾多の取組を評価し、明日香村を「Best Tourism Villages」に認定しました。
この国際認証は、社会経済・文化・自然の持続可能性を尊重し観光地づくりを進める、
世界の農村の優良事例を表彰するプロジェクトです。
これからも明日香村は、世界の同じ価値観を共有する観光地と連携し、
来訪者・住民・事業者・自然・将来世代にとって持続可能な観光地づくりを進めていきます。