いまだ解明されていない古墳や出土品は、想像をかきたてられるもの。
古代食やお土産をチェックしながら、のんびりと巡って。
1400年前の飛鳥時代、都が営まれた明日香村には、貴重な古墳群とオンリーワンな壁画、ユーモア溢れる石造物があります。そんな歴史と文化が息づくこの地でしか食べられない料理やお土産、かわいいアイテムを探しに行くなら、爽やかな風を感じる自転車で。
国営飛鳥歴史公園キトラ古墳周辺地区内にある体感型施設。地下1階の展示室で古墳や壁画について分かりやすく、楽しく学ぶことができます。1階の保管室で保存管理している実物の壁画や出土遺物は、四半期毎に期間限定で公開されています。
別館の体験学習室では、毎週土日祝日に[勾玉づくり]や[海獣葡萄鏡づくり]など、様々なプログラムを体験することができます(当日受付・有料)。キトラ古墳は2段に造られた古墳時代終末期の円墳で、石室内の極彩色の壁画が国宝になっています。四神、十二支、天文図、日月が描かれていて、青龍・朱雀・白虎・玄武の四神が揃うのはキトラ古墳だけです。
《キトラ古墳壁画体験館 四神の館》
奈良県高市郡明日香村阿部山67
入館料:無料
9:30-17:00 ※12月-2月は16:30閉館 無休(12月29日-1月3日休)
※キトラ古墳壁画保存管理施設(1階)は、毎週水曜日閉室
かつて渡来人が住んでいた檜隈(ひのくま)の里の近くにあり、1972年に彩色壁画が発見されて一躍有名になった壁画古墳です。「飛鳥美人」と言われる女子群像に代表される壁画は、国宝に指定。実物は保管中のため見られませんが、隣接している高松塚壁画館では、壁画の模写や復元模型を見学できます。
壁画が描かれた古墳は、国内に高松塚古墳とキトラ古墳のみ。特に西壁の女子群像は、歴史の教科書などでもおなじみ。高松塚壁画館では発見当時の現状模写と復元模写、棺を納めていた石槨(せっかく)の原寸模型等を展示し、高松塚古墳の全貌を分かりやすく紹介しています。2020年に修復を終えた壁画は今後、古墳近くで保存公開予定です。
《高松塚壁画館》
奈良県高市郡明日香村平田439
入館料:大人300円、学生(高校・大学)130円、小人(小・中学)70円
9:00-17:00(入館は16:30まで) 無休(12月29日-1月3日休)
石舞台古墳へと続く坂道にある和食レストラン。地元の食材を使った会席料理や御膳、幕の内弁当などを提供。事前に予約すれば、文献などに残る古代食をベースにした創作料理がいただけます。古代のチーズ「蘇(そ)」やアマゴの姿焼など、古代食を現代風に食べやすくアレンジしています。
古代のチーズ「蘇」をはじめ、赤米ごはん、黒米にゅうめん、アマゴ、干しいちじくや山桃など、古代に食べられていた食材と明日香村の野菜などを組み合わせた創作古代食「飛鳥の宴」3,850円~。1週間前までに予約を。飛鳥の白酒(にごり酒)も堪能できます。古代米や柿の葉寿司など、お土産にぴったりな品も販売。
お土産にぴったりなオリジナルデザインの品が揃うお店。埴輪や仏像のスタンプ、印鑑ケース、マグネットなど、明日香村らしいグッズが並んでいます。3Dプリンターやレーザー加工機で作るリアルな石造物フィギュア、手描きイラストのスタンプなど、自分だけのお土産品を入手できます。
蔵をリノベーションした工房兼ショップ。自分で書いた文字や絵を彫刻してスタンプにできる埴輪すたんぷ1,500円がお土産におすすめ。10分程度で彫刻してもらえます。はにわランプ700円~や鹿ランプなどの灯りは癒やしに。3Dプリンターを用いたワークショップなども行っています。
チャレンジショップ「ASUCOME(あすかむ)」内にあるランチやスイーツのお店。手作りにこだわり、添加物を使用しない安心・安全な料理を提供しています。主に奈良県産のフルーツを贅沢に使った季節のパフェが人気。具材の焼き菓子やカスタードクリームなども手作りで、本格的なおいしさです。
撮影時(2月)の季節のパフェは、松原農園のあすかルビーを使用したイチゴとショコラのパフェ フルサイズ1,380円。内容は1カ月ごとに変わりますが、どのパフェも旬のフルーツがぎっしりでボリュームがあります。(ハーフサイズもあり)。女性の店主が一人で切り盛りしていて、「ASUCOME」から独立し、明日香村内で新店舗を構える予定。
《La ville 都~みやこ~》
奈良県高市郡明日香村岡410 ASUCOME内
(3月~11月)11:00~17:00 (12月~2月)11:00~16:00
※ラストオーダーは閉店時間の30分前 月曜休(祝日の場合は翌日休)
古代国家誕生の地・飛鳥で発掘された資料を展示する施設。噴水として使われた石人像や日本初の本格的仏教寺院・飛鳥寺の宝物、日本最古の通貨と考えられる富本銭(ふほんせん)など、実物を数多く見ることができます。また、入口で販売している奈文研のオリジナルグッズは、かわいいデザインで話題になっています。
広々とした庭園には亀石や猿石など、飛鳥に点在するユーモラスな石造物が。実物大で再現されており、間近でデザインやスケール感を見ることができます。発掘調査で見つかった食器を描いたエコバッグ500円や水落(みずおち)遺跡トートバッグ1,200円、高松塚古墳壁画スカート柄のブックカバー600円など、グッズも要チェックです。
《奈良文化財研究所 飛鳥資料館》
奈良県高市郡明日香村奥山601
入館料:一般350円、大学生200円、高校生および18歳未満無料
9:00-16:30(入館は16:00まで)
月曜休(祝日の場合は翌平日休)、12月26日-1月3日休